風雅展2015 床飾り
真柏 樹齢約250年
主木 真柏 約250年
鉢 新紫泥古鏡盆方
卓 紫檀幕飾り付天拝机卓
掛物 雲上日輪図 望月春江 筆
添 八海石
席主 舩山秋英氏 （福島県）
風雅展と言えば瀟洒な美と思われる方が多いと思われますが、席中の主意を明確にしながらも「格調の美」を顕在する席をご紹介します。
この真柏は昨秋の整姿施術によって現在の樹相が概ね完成した“未完”の逸材です。研ぎ澄まされた宝剣のような舎利幹は最上部にまるで咆哮する“龍”を思わせる天然の妙趣があり、これを基本として“雲間を天に昇る龍”に見立てた“雲”としての枝配りを施しました。
併せて行われた鉢合わせも神格化を潜ませる為に「古鏡型」の盆器としました。
添えの八海石も単体でも石展で目を引く程の雅格高いものですが、石相の中に見える“深き淵”を「臥龍眠る淵」とする為に選出しました。
「人生と同じく雲間のように悩み深き中から日輪の如き未来への希望を見いだし、深き淵より解き放たれた龍は雲を越え、天へと昇りゆく・・」
真柏と言う神秘的な空気感を持つ盆栽が掛物 水石と共に描き出した神韻響く一席をご覧下さい